臨床画像 37巻13号 (2021年4月)

特集 知っておきたい正常変異と先天奇形

序説 福倉 良彦

  • 文献概要を表示

・中枢神経の先天奇形は多岐にわたる。

・本稿では代表的な疾患の主に画像所見を概説するが,その理解には発生の知識が必要であるため,原因となる発生過程の異常についても簡単ではあるがなるべく記載するようにした。

・正常変異は,特に小児期の年齢による所見の違いを中心に,病的所見と見誤らないよう注意が必要と思われるものを概説する。

  • 文献概要を表示

頭蓋底は複雑な解剖学的構造を示し,初学者では左右差や正常変異を病変と誤ることがあるため,頻度の高い正常変異や臨床的に重要な正常変異を認識することが重要である。また側頭骨領域では外耳奇形,耳小骨奇形,内耳奇形が単独または合併してみられ,CTによる画像診断が適切な治療方針を決定するための中心的役割を担っている。

  • 文献概要を表示

副鼻腔は立体的に隣接部位と密に接しており,解剖用語が難しいために理解が難しいと敬遠されがちであるが,「臨床的になぜ重要なのか」を意識すると理解しやすい。本稿では篩骨洞に焦点を絞り,正常画像に加え,「典型的変異,知っておくべき先天奇形」と,臨床的になぜ重要なのかを意味付けし,それぞれの画像を踏まえて概説する。重要な解剖学的構造は太文字,重要な臨床事項は下線にして記載する。

  • 文献概要を表示

胸部CTは撮像される機会の多い検査の1つであり,レジデントや胸部放射線を専門としない放射線科医も日常的に読影する領域で,比較的normal variationを目にする機会の多い領域ではないかと思われる。日常診療のお供にしていただき,このvariation何ていうのかな? といったときに見直していただければ幸いである。

  • 文献概要を表示

縦隔内には体循環系と肺循環系の2つの循環系が存在する。頻度は高くないが,一方に変異を生じると,2つの循環系にわたる血行動態の変化を生じることがあり,さまざまな症状や合併症をきたす可能性がある。一方で臨床上・画像上類似する病態もあり,疾患や異常の程度により治療法が異なるため,正確な診断が必要である。本稿では縦隔領域に認められる血管奇形について,画像所見を概説する。

  • 文献概要を表示

肝,脾の形態異常のうち肝過剰分葉,副肝,異所性肝組織,先天性門脈大循環短絡,奇静脈連結,静脈管開存,門脈欠損症および低形成症,門脈主幹外静脈還流(3rd inflow),右肝円索,脾の形態異常のうち過分葉,副脾(膵内・外),遊走脾について解説する。

  • 文献概要を表示

・胆管の走行・合流形態を十分に把握することは適切な術式の選択のうえで重要である。

・胆管の走行・合流形態には正常変異が多く複雑である。</p><p>・脈管との立体的位置関係に注意が必要である。

・門脈との位置関係により,北回り(胆管が頭側を走行)と,南回り(胆管が尾側を走行)に分類される。

・門脈変異がある場合には,胆管の走行・合流変異を伴いやすい。

佐野 勝廣
  • 文献概要を表示

膵管癒合不全や膵管の形態異常,膵胆管合流異常ではそれぞれときに特発性慢性膵炎や特発性再発性膵炎,胆道癌の発症リスク因子になることがある。膵の形態異常として,輪状膵・門脈輪状膵,膵体尾部欠損などがある。異所性膵や一部の膵実質の形態異常,膵内副脾,脾静脈瘤などの腫瘍類似病変は膵腫瘍との鑑別が重要である。

  • 文献概要を表示

腎泌尿器領域の正常変異,奇形,腫瘍類似病変を中心に,代表的な画像と診断のポイントについて概説する。

  • 文献概要を表示

本稿では,外性器や内生殖器の発育が非典型的である性分化疾患,Müller管の発生異常に起因する子宮や腟の奇形,異常所見と紛らわしい内生殖器の生理的変化や,腫瘍性病変と鑑別を要する婦人科領域の腫瘍類似疾患について,MRI所見を中心に診断のポイントについて概説する。

間膜・消化管 高司 亮 , 浅山 良樹
  • 文献概要を表示

消化管は口腔から始まり,食道,胃,小腸,大腸を経て肛門に至る管腔臓器で,食物の消化・吸収,排泄を司る器官である。腹部において消化管は間膜により固定,支持され他臓器と連結される。本稿では腹部領域の消化管とこれに関連する間膜の正常解剖,代表的な変異や先天奇形について触れる。

------------

目次

投稿規定

バックナンバー

次号予告/奥付奥付

基本情報

09111069_37_13.jpg
臨床画像
37巻13号 (2021年4月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:0911-1069 メジカルビュー社

文献閲覧数ランキング(
4月5日~4月11日
)