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第5土曜特集 がん医療の最前線 臨床と研究の共創
がんの治療
悪性神経膠腫に対する新たな治療モダリティ
-――G47Δを用いたウイルス療法
A new therapeutic modality for malignant glioma
――Oncolytic virus therapy using G47Δ
岩井 美和子
1
,
藤堂 具紀
1,2
Miwako IWAI
1
,
Tomoki TODO
1,2
1東京大学医科学研究所先端医療研究センター先端がん治療分野
2同附属病院脳腫瘍外科
キーワード:
悪性神経膠腫
,
ウイルス療法
,
G47Δ
,
単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)
,
抗腫瘍免疫
Keyword:
悪性神経膠腫
,
ウイルス療法
,
G47Δ
,
単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)
,
抗腫瘍免疫
pp.834-838
発行日 2026年5月30日
Published Date 2026/5/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297090834
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- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
悪性神経膠腫,特に膠芽腫は手術,放射線治療,テモゾロミド併用療法をもってしても再発を免れず,長きにわたり予後改善への挑戦がされ続けてきた脳腫瘍である.G47Δは,日本で開発された第三世代がん治療用単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)であり,がん細胞で選択的に複製してがん細胞を直接破壊するとともに,強力な抗腫瘍免疫を誘導する.再発膠芽腫患者を対象とした第Ⅱ相医師主導治験では,高い安全性とともに複数の治癒例を含む著明な生存期間延長が示された.中間解析で有効性が確実となったため,被験者登録は早期終了となった.最終解析でG47Δ治療開始後の1年生存率は84.2%に達し,2021年に悪性神経膠腫に対する日本初のウイルス療法製品として承認された(条件及び期限付承認).G47Δは,悪性脳腫瘍治療に新たな選択肢を提供するとともに,再発膠芽腫でも治癒する可能性を与えた点で大きな意義を有する.今後,免疫療法との併用や適応拡大に向けて,さらなる開発が進む.

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