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第5土曜特集 がん医療の最前線 臨床と研究の共創
がんの治療
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)
Boron neutron capture therapy(BNCT)
小野 公二
1
Koji ONO
1
1大阪医科薬科大学BNCT共同臨床研究所
キーワード:
加速器中性子照射装置
,
BPA
,
再発頭頸部癌
,
再発高悪性度髄膜腫
Keyword:
加速器中性子照射装置
,
BPA
,
再発頭頸部癌
,
再発高悪性度髄膜腫
pp.771-775
発行日 2026年5月30日
Published Date 2026/5/30
DOI https://doi.org/10.32118/ayu297090771
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ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の考案から90年になる.BNCTは中性子とホウ素10(10B)との原子核反応で生じる粒子で,腫瘍細胞を選択的に照射する治療である.従来の原子炉に替わり,2009年にはわが国で世界初の加速器中性子照射装置が開発された.切除不能の再発頭頸部癌や局所高度進行の頭頸部癌で適応がすでに認められ,2020年より保険診療として実施されている.初期効果の完全奏効(CR)が45%,部分奏効(PR)が35%で,奏効率は80%である.CR例では長期にわたる良好な局所効果が維持されている.再発高悪性度髄膜腫もランダム化臨床試験で有効性が証明され,承認申請の手続きが進行中である.皮膚血管肉腫(国立がん研究センター中央病院)の臨床試験でも,主要評価項目を達成する良好な結果が得られ,同様に早期の承認に向けて手続きが進行中である.また,初発膠芽腫(筑波大学),再発膠芽腫(大阪医科薬科大学)の臨床試験が進行中である.これまでの臨床結果は,BNCTが悪性腫瘍の放射線治療におけるパラダイムを革新する可能性を示している.

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