Japanese
English
特集 周産期診療コツと落とし穴
Ⅰ.母体・胎児編
(6)妊娠中・後期〔産科合併症〕
39.心疾患合併妊婦や甲状腺機能亢進症合併妊婦にβ刺激薬を投与するな
大井 理恵
1
Rie Oi
1
1東京都立大塚病院産婦人科/大宮ARTクリニック
キーワード:
リトドリン
,
心疾患
,
甲状腺機能亢進症
,
心不全
,
早期警告システム
Keyword:
リトドリン
,
心疾患
,
甲状腺機能亢進症
,
心不全
,
早期警告システム
pp.129-131
発行日 2026年10月10日
Published Date 2026/10/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002854
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- 参考文献 Reference
はじめに
β刺激薬を子宮収縮抑制薬として使用することは,海外では母・児双方への心機能への影響が大きいために推奨されなくなっている。しかし日本では,保険適用のある子宮収縮抑制薬の種類が限られているため,大多数の施設において子宮収縮抑制薬の第一選択は依然としてβ刺激薬の一種であるリトドリン塩酸塩(以下,リトドリン)であり,それも世界保健機関などが推奨する48時間限定の短期投与に限らず,長期にわたっての連続投与が広く行われている。リトドリンのβ作用は妊婦および胎児の心拍数・心拍出量・左室収縮能を亢進させるため,心疾患を有する妊婦への投与には特に注意が必要である。甲状腺機能亢進症を合併している妊婦においても,甲状腺機能亢進による症状である頻脈や,心不全・高血圧などがリトドリンの投与によって増悪するおそれがあるため,リトドリンの投与は慎重に行わなければならない。

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