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胸部外科医の散歩道
忘却の彼方に
長田 博昭
1
1聖マリアンナ医科大学/セントラルクリニック世田谷
pp.638
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_kyobu79_638
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60年前の暮れ,3ヵ月に及ぶ卒業試験開始直前,我々医学部最終学年は無期限ストライキを覚悟していた.国内の医学生の殆どが,米国占領の置き土産であったインターン制度に関して「抜本的改善又は廃止」を主張し,総力を結集して立ち上がっていた.厚生省は動きを示さなかった.前年から医学生はインターン制度下の研修先を全国の大学病院のみとし,そこに立て籠もる方針を採っていた.我々の学年も,全国から集まったクラス代表者が大学間移動希望者を自主的に相互調整し,各大学の研修希望者名簿を作成した.それをそのまま各大学で病院長に受け入れよと迫ったのである.受け入れなければ無期限ストを打つという構えであった.
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