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第1特集 つなぎまとめる脆弱性骨折ケア
脆弱性骨折の包括的リエゾンサービス
脆弱性骨折リエゾンサービスにおける老年科専門医の役割
大黒 正志
1
1金沢医科大学 病院長(高齢医学科)
pp.1336-1339
発行日 2026年10月1日
Published Date 2026/10/1
DOI https://doi.org/10.15104/th.2026110005
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はじめに
大腿骨近位部骨折を発症する高齢者の多くは,複数の慢性疾患が併存し,認知機能低下やフレイル,サルコペニア,視聴覚障害,社会的孤立などの老年症候群を重層的に抱えている.こうした患者は,単なる「multimorbidity(多疾患併存)」に留まらず,疾患・機能・生活・社会的背景が複雑に絡み合うmulticomplexityの状態にある.脆弱性骨折リエゾンサービス(fracture liaison service:FLS)は,骨折治療と二次性骨折予防を中心とした包括的診療モデルであるが,このmulticomplexityを適切に扱うためには老年医学の視点が不可欠である.本稿では,大腿骨近位部骨折患者が抱える課題を整理し,FLSにおける老年科専門医の役割について概説する.

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