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特集 化かしが得意なカメレオンな疾患を捕まえろ! Season 2│非典型像に対する診断の守備力を鍛えよう!
カメレオンな疾患たち
⓬副腎不全
矢吹 拓
1
1国立病院機構栃木医療センター 内科
キーワード:
副腎クリーゼ
,
薬剤性副腎不全
,
相対的副腎不全
,
早朝空腹時血清コルチゾール値
Keyword:
副腎クリーゼ
,
薬剤性副腎不全
,
相対的副腎不全
,
早朝空腹時血清コルチゾール値
pp.1130-1135
発行日 2026年10月15日
Published Date 2026/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.218880510360101130
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副腎不全は、コルチゾールをはじめとする副腎皮質ホルモンの産生が低下する病態であり、「想起されなければ診断できない疾患」の筆頭格である。症状は、倦怠感、食欲不振、体重減少、消化器症状、精神症状、循環不全など多彩で、いずれも非特異的である。診断の難しさは、この多彩な臨床像にある。発熱を主訴に救急受診して敗血症として治療されたり、うつ病として精神科へ紹介されたり、原因不明の腹痛として消化管精査が先行されたりする。副腎不全が「別の病気に化けている」ことは少なくない。時には老衰として看取り直前まで衰弱した症例のなかに、副腎不全が潜んでいることもある。加えて、コルチゾール値が「基準値内」であっても、重症感染症・外傷・手術などのストレス下では、相対的に不十分な場合がある。いわゆる「相対的副腎不全」であり、数値だけで安易に否定してはならない。
本稿では、副腎不全の典型像を概説したうえで、特に見逃されやすい非典型像を系統的に解説する。臨床現場でこの「カメレオン疾患」を想起できるよう、症例を交えながら理解を深めたい。

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