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増大号 超音波検査のパニック所見—いま知りたい、チェックポイントと緊急性
2章 頸動脈エコー領域:緊急所見・準緊急所見
急性頸動脈閉塞(脳梗塞急性期・神経症状出現時)
嶋田 裕史
1
,
伊藤 美智子
1
1福岡大学病院臨床検査・輸血部
キーワード:
oscillating thrombus
,
to and fro
,
ED ratio
Keyword:
oscillating thrombus
,
to and fro
,
ED ratio
pp.320-325
発行日 2026年4月15日
Published Date 2026/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048514200700040320
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はじめに
脳梗塞は臨床カテゴリーによって大きく心原性塞栓,アテローム血栓性,ラクナ,その他の4つの病型に分類される.これらの発生機序は,①心臓にできた血栓が脳の血管を閉塞する,②頭蓋内・外の血管が動脈硬化で細くなってプラークの破綻により生じる,③脳の細い血管(穿通枝)が閉塞する,である.
急性頸動脈閉塞症は,脳の血管が閉塞すると即座にその領域の神経症状が出現するが,閉塞血管の全ての領域がすぐに脳梗塞となってしまうわけではなく,ペナンブラといって血流低下により機能は停止しているが,脳細胞死にならずに済んでいる領域が存在するとされている.そのため,閉塞した血管を迅速に再開通させることができれば,脳梗塞の領域を大幅に減らすことが可能になる.治療法として経静脈的血栓溶解療法1)や経動脈的血行再建療法1)があるため,エコーで脳血管の閉塞部位を診断することは非常に重要である.速やかにパニック値として報告することが必要である.

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