特集 リカバリーを目指す認知療法(CT-R)を実臨床で生かす
高校教育におけるCT-Rの考え方を活用した授業
千秋 みやび
1
1専修大学附属高等学校
pp.455-461
発行日 2025年8月5日
Published Date 2025/8/5
DOI https://doi.org/10.69291/pt51040455
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
近年,学校現場において認知行動療法(CBT)は,個別支援のみならず教室での実践にも活用されつつある。これらの実践は,従来型の認知行動療法を基盤として展開されてきたが,今後はアスピレーション(aspirations)と呼ばれる個々人の夢や希望を視野に入れたリカバリーを目指す認知療法(Recovery-Oriented Cognitive Therapy,以下CT-R)の活用が大いに期待される。
学校に簡易型認知行動療法を導入する際には,児童生徒が自発的に成長・発達していけるよう教育活動全体を通じて彼らを支援する姿勢が重要となる。そのためには「発達支持的生徒指導」(図1)を軸に据えた取り組みが求められる。本稿では新たにCT-Rの考え方を取り入れた実践を報告する。

Copyright© 2025 Kongo Shuppan All rights reserved.