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「患者から学ぶ」を初めて読んだのは研修医になったばかりの頃だった。毎日死にたいと思っている小学生の患者さんや,幼少時ひどい虐待にあっていた授乳において天才的な能力を持つ助産師さんの患者さんについての記述で,これはのちにお仕事でご一緒することになる小倉清先生が書いたものであった。今思うと「らしいな〜」という感じだが,その頃は「すごい児童精神科医がいるものだ。こんな人たちの中で,自分はこれから仕事をしていけるのだろうか」と期待が膨らむというよりも不安が大きくなった。それから早くも四半世紀以上が過ぎてしまった。患者さんからいろいろなことをたくさん学んできたが,同僚の先生,臨床研究を一緒に行う仲間の先生,教えていただいている先輩の先生がいたからこそ学び続けることができた。

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