連載 新しい助産婦のモラルをたずねて・7
それを支えるもの
大島 正雄
1
1母性科学研究所
pp.28-32
発行日 1961年12月1日
Published Date 1961/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202242
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医師と助産婦
1.協力のあり方
助産婦も医師も同じく産科学の仕事をしているのです。めざすところは「母児双方の安全な分娩」です.お互に持ち場に多少の違いはあつても主目標には変りはないのですから,医師と助産婦はお互に協力者であつて,反溌し合う間柄ではないのです.両者のチームワークはたいていの場合は円滑に行なわれているのですが,時と場合によつてはひびのはいることもあるようです.
助産婦の受持は,正常な妊娠と分娩です.妊娠,分娩では正常の場合が大部分ですから,助産婦の扱い得るケースは,妊産婦全体からいえば多いのです.その代り異常があればこれは医師の範囲ですから医師に依頼することはいうまでもありません.所が助産婦の立場からいうと,異常といい,正常といつてもそこには微妙な問題があるようです.
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