論評
無床診療所におけるICT充実度の長期的進展状況―無形固定資産額の増加率に着目して
荒井 耕
1
1一橋大学大学院経営管理研究科教授
pp.10-14
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO3007004
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1 はじめに 中長期的な人手不足や処遇改善の観点から、ICTの活用により労働生産性を向上させることが課題となっており、厚生労働省は「医療・福祉サービス改革プラン」[厚生労働省(2019)]において、ICTの推進などによる生産性の向上を目指している。また医療機関の多くも、生産性向上のための業務効率化手段としてICTに期待を寄せており、筆者が厚生労働省の下で荒井班として実施した病院調査によれば、ICTの導入に期待する諸効果の中でも、業務効率化が最も重視されていた[荒井・阪口(2025)]。 こうした中、ICTの充実度が「改革プラン」における生産性に有意に正の影響を与えており、ICTの充実が病院経営医療法人[荒井・古井(2025a)]や有床診療所経営医療法人[荒井・古井(2025b)]の生産性を向上させることが明らかにされてきた。また病院法人群及び有床診療所法人群の各種経営類型別や経営規模別のICT充実度の相違と長期的進展状況[荒井・古井(2026)]も明らかにされてきた。

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