発行日 1998年1月20日
Published Date 1998/1/20
DOI https://doi.org/10.15106/J03022.1998110953
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当診療所では1996年からがん告知のガイドラインを作成し告知してきたが,がん告知率は47%であった.がんという病名告知によって,患者は強い衝撃を受け,次医療機関受診迄の間の不安定な時期を家庭や社会生活の中で送ることになる.患者の反応は不安感とそれぞれの表現のしかたで揺れ動くことになり,看護婦は今迄の患者との信頼関係の上に患者の心理を受けとめ支援しなければならない.段階的な告知の最初から看護婦は積極的にかかわりコミュニケーションをはかり,いつでも相談できる体制にあることを示すこと,患者への病名告知を優先させ,家族への対応を同時期にできるよう努力し,家族が告知後の患者をサポートできるよう看護婦が働きかける.患者のもっている不安や疑問に応じて,その内容を医師にフィードバックさせ,患者を援助して,医師とのコミュニケーションを促進させること,などが看護婦の重要な役割と考えられる
©Nankodo Co., Ltd., 1998