特集 地域に広がる心臓リハビリテーション
無床診療所での心臓リハビリテーションと理学療法
櫻井 和代
1
,
笹崎 愛
1
,
櫻井 繁樹
1
Kazuyo Sakurai
1
1医療法人千心会櫻井医院
キーワード:
外来心臓リハビリテーション
,
疾病管理
,
有酸素運動
,
筋力トレーニング
Keyword:
外来心臓リハビリテーション
,
疾病管理
,
有酸素運動
,
筋力トレーニング
pp.513-523
発行日 2018年6月15日
Published Date 2018/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201216
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変貌する外来心臓リハビリテーション
心臓リハビリテーションは,「心血管疾患患者の身体的・心理的・社会的・職業的状態を改善し,基礎にある動脈硬化や心不全の病態の進行を抑制あるいは軽減し,再発・再入院・死亡を減少させ,快適で活動的な生活を実現することをめざして,個々の患者の『医学的評価・運動処方に基づく運動療法・冠危険因子是正・患者教育およびカウンセリング・最適薬物治療』を多職種チームが協調して実践する長期にわたる多面的・包括的プログラム」と定義されている1).
心臓リハビリテーションの効果とエビデンスレベルは高く,全身の動脈硬化進行プロセスのあらゆるフェイズに有効な治療であり,急性心筋梗塞,開心術後,大血管術後,慢性心不全,狭心症,末梢動脈疾患において,必ず行われるべき治療となっている2).依然,本来適応となる患者への導入率は低いものの,日本心臓リハビリテーション学会の努力などにより心大血管疾患リハビリテーション料の施設基準が緩和され,ようやく入院中の心臓リハビリテーションを実施する急性期病院が増えていたところである3).
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