論評
フランスの現実的な対応力に学ぶ日本の医師不足
―CPTS・遠隔診療・PHR・SASの連携とAIの展望、日本への示唆
高橋 泰
1
1国際医療福祉大学大学院教授
pp.6-12
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2980003
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はじめに:視察の位置づけと総括 筆者は2008年から2019年まで、毎年フランスの医療提供体制を計12回視察し、一般医(médecin généraliste)を入口として患者を高機能病院へ繋ぐ連携が一定程度機能する現場を見てきた。2023年の第13回目の視察では、コロナ期間中のかかりつけ医大量離脱により、外来の長時間待機や救急の逼迫など、医療の根幹が揺らぐ光景を確認した。そして今回、2025年9月1〜7日にかけて第14回目の視察を行った際の最大の関心事は、コロナ時に発生した医療崩壊をどのように乗り切ろうとしているかを確かめることである。

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