全世代型社会保障への道筋⓭
基礎年金45年化の先送り
山﨑 泰彦
1
1神奈川県立保健福祉大学名誉教授
pp.25
発行日 2024年9月11日
Published Date 2024/9/11
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2940005
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次期改正に向けた年金部会の審議の最終ラウンドは、基礎年金拠出期間45年化の先送りという意外な展開で始まった。2014年の財政検証に伴うオプション試算以来、改革の柱の一つとして掲げられてきただけに驚きであった。 これを表明した橋本前年金局長は、7月3日の年金部会において、第1号被保険者の保険料負担増だけを切り取った報道やネット上の批判を一掃できず、このまま進めば次期年金改正の足かせになるのではないかと懸念したという。 併せて局長からは、財政検証結果により財政の好転が確認できたことにより、45年化の先送りを許容できるのではないかという趣旨の説明があった。
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