特集 アレルギー疾患
セミナー アレルギー疾患への具体的アプローチ
薬物アレルギー
岩永 賢司
1
1大阪府済生会富田林病院呼吸器・アレルギー内科
キーワード:
▶β-ラクタム系抗菌薬でアナフィラキシーの既往のある患者では,交差反応によって同系統薬剤で再度アナフィラキシー発症の可能性がある.
,
▶造影剤アレルギーの危険因子は,造影剤に対する中等度から重度急性反応の既往,薬物治療が必要な喘息,薬物治療が必要なアトピー性疾患である.
,
▶局所麻酔薬による薬物副作用の多くは血管迷走神経失神や過換気症候群であるが,確定診断で皮膚テストが行われる.
,
▶原因薬剤が不明な場合,代替薬選択に難渋する場合,脱感作を要する場合などはアレルギー専門医にコンサルトする.
Keyword:
▶β-ラクタム系抗菌薬でアナフィラキシーの既往のある患者では,交差反応によって同系統薬剤で再度アナフィラキシー発症の可能性がある.
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▶造影剤アレルギーの危険因子は,造影剤に対する中等度から重度急性反応の既往,薬物治療が必要な喘息,薬物治療が必要なアトピー性疾患である.
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▶局所麻酔薬による薬物副作用の多くは血管迷走神経失神や過換気症候群であるが,確定診断で皮膚テストが行われる.
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▶原因薬剤が不明な場合,代替薬選択に難渋する場合,脱感作を要する場合などはアレルギー専門医にコンサルトする.
pp.1491-1495
発行日 2026年10月1日
Published Date 2026/10/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.10_020
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はじめに
普段,臨床医は経口薬や点滴静注薬などの薬物で患者を治療したり,造影剤を用いて画像検査を行ったりしている.さらに,全身麻酔や局所麻酔のもと,手術や処置なども行う.しかしながら,何気なく使用されているこれらの薬剤は,さまざまなメカニズムによって副作用[有害薬物反応adverse drug reaction(ADR)]を生じることがあり,患者への最適な薬剤選択が困難になる場合がある.アレルギー機序によるADR[これが薬物アレルギー.薬物誘発性免疫反応(immune mediated drug reactions)と称されることもある]では,アナフィラキシーを呈することがあるため,致死的にならないよう迅速に対処しなければならない.日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)は令和7(2025)年3月に「注射剤の血管内投与後に発症したアナフィラキシーによる死亡」のレポートを発行して医療従事者に警鐘を鳴らしたが,全19例のうち7例は抗菌薬が誘因であった1).

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