特集 心不全パンデミック時代の新しい診療知を求めて
セミナー 知っておいてほしい新しい心不全診療のポイント
どのような心電図,胸部X線から心不全を疑うか
大谷 朋仁
1
1大阪大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
▶心不全を疑う患者では,病歴・身体所見・心電図・胸部X線・血液検査を最初に行うことがガイドラインで推奨される基本的診断プロセスである.
,
▶心電図は心不全そのものの診断には限界があるものの,心房負荷・心室負荷・虚血・伝導障害など心不全の原因診断に重要な情報を提供する.
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▶急性心筋梗塞や心筋炎などを示唆するST上昇などは緊急性が高く,速やかな専門医紹介や高度医療機関での対応が必要である.
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▶心肥大,低電位,頻脈・徐脈などの心電図異常は,高血圧性心疾患・心筋症・弁膜症・心膜疾患など心不全の原因疾患の推定に有用である.
,
▶胸部X線では肺うっ血,胸水,心陰影や縦隔影の評価が重要である.
,
▶CTRは心拡大の指標として完全ではないが55~60%を超える場合には心拡大を示唆する.
,
▶心電図や胸部X線を用いたAI解析は左室収縮不全や心不全の早期発見,診断に寄与する今後の有望な技術である.
Keyword:
▶心不全を疑う患者では,病歴・身体所見・心電図・胸部X線・血液検査を最初に行うことがガイドラインで推奨される基本的診断プロセスである.
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▶心電図は心不全そのものの診断には限界があるものの,心房負荷・心室負荷・虚血・伝導障害など心不全の原因診断に重要な情報を提供する.
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▶急性心筋梗塞や心筋炎などを示唆するST上昇などは緊急性が高く,速やかな専門医紹介や高度医療機関での対応が必要である.
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▶心肥大,低電位,頻脈・徐脈などの心電図異常は,高血圧性心疾患・心筋症・弁膜症・心膜疾患など心不全の原因疾患の推定に有用である.
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▶胸部X線では肺うっ血,胸水,心陰影や縦隔影の評価が重要である.
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▶CTRは心拡大の指標として完全ではないが55~60%を超える場合には心拡大を示唆する.
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▶心電図や胸部X線を用いたAI解析は左室収縮不全や心不全の早期発見,診断に寄与する今後の有望な技術である.
pp.495-498
発行日 2026年4月1日
Published Date 2026/4/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.43.04_010
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はじめに
労作時や夜間の呼吸困難,浮腫や体重増加など心不全を疑う症状で来院した患者に対して,一般評価として,病歴や詳細な症状の聴取,身体所見,心電図,胸部X線,血液検査をはじめに行うことが「2025年改訂版 心不全診療ガイドライン」において診断プロセスとして推奨されている1).心不全が疑われる場合に,どのような心電図や胸部X線の所見からどのようなことが評価できて,どのような原心疾患を考えることができるのかを,専門医や高度医療機関への紹介のタイミングとあわせて概説する.

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