特集 がん検診とリスク層別化検診の課題
セミナー① 一般集団を対象としたがん検診の最近の話題
胸部X線検査と喀痰細胞診を用いた肺がん検診
前田 寿美子
1
1獨協医科大学呼吸器外科学
キーワード:
▶がん死亡数が男女とも上位を占める肺癌は,わが国の重大な健康問題である.
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▶肺がん検診は,二重読影や比較読影などを含む標準的な方法で行わなければならない.
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▶胸部デジタル画像は,肺がん検診に適した画質になるよう画像処理する必要がある.
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▶読影医の質と量の確保は今後の課題である.
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▶胸部X線検査のD判定は肺癌以外の疾患を疑うものを意味する.
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▶喀痰細胞診ではD判定もE判定もいずれも肺癌を疑う.
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▶胸部X線検査のE判定には,CT撮影が必要である.
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▶喀痰細胞診のD,E判定には,胸部CTの所見にかかわらず,気管支鏡検査が必要である.
,
▶自治体は精密検査機関に関する情報を住民に公開すべきである.
Keyword:
▶がん死亡数が男女とも上位を占める肺癌は,わが国の重大な健康問題である.
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▶肺がん検診は,二重読影や比較読影などを含む標準的な方法で行わなければならない.
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▶胸部デジタル画像は,肺がん検診に適した画質になるよう画像処理する必要がある.
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▶読影医の質と量の確保は今後の課題である.
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▶胸部X線検査のD判定は肺癌以外の疾患を疑うものを意味する.
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▶喀痰細胞診ではD判定もE判定もいずれも肺癌を疑う.
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▶胸部X線検査のE判定には,CT撮影が必要である.
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▶喀痰細胞診のD,E判定には,胸部CTの所見にかかわらず,気管支鏡検査が必要である.
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▶自治体は精密検査機関に関する情報を住民に公開すべきである.
pp.1362-1366
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.50936/mp.42.09_012
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はじめに
肺癌は2023年のがん死亡数において男性1位,女性2位を占め,わが国の主要な健康問題となっている.肺癌による死亡を減らすためには,集団の中から無症状のうちにがんの疑いがある人を選別し,速やかに有効な治療に導く検診の果たす役割は大きい.本稿では,前半で現行の肺がん検診とその課題について触れ,後半では肺がん検診で要精密検査とされた者に行うべき検査について解説する.

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