Expert Lecture エキスパートに訊く筋ジストロフィー診療のポイント
Q1:DMDの遺伝学的検査を行う際には,誰がどのように説明したらいいでしょうか?
李 知子
1
1兵庫医科大学小児科学教室 講師
pp.26-29
発行日 2021年9月30日
Published Date 2021/9/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0119.01.03_0026-0029
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デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy:DMD)は,ジストロフィン遺伝子変異により進行性筋萎縮をきたすX連鎖性疾患であり,小児期発症の筋ジストロフィーのなかでは最も頻度が高い.これまでは治療法のない予後不良の難病であったが,近年治療法の開発が目覚ましく,2020年にはエクソン53スキッピング誘導治療薬であるビルトラルセンが国内で初めて承認された.その他のエクソンに対するエクソンスキッピング誘導治療や遺伝子治療など,さまざまな新規治療法の開発も進んでいる.治療法の開発に伴い,DMDを適切に診断することがますます重要となってきた.DMDの診断には遺伝学的検査が極めて重要である.ここでは,DMDの遺伝学的検査を実施する際の対応について実臨床に即して概説する.
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