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膵神経内分泌腫瘍の基礎知識
伊藤 鉄英
1
,
新名 雄介
2
,
伊藤 寛治
3
,
肱岡 真之
3
,
宮原 稔彦
4
,
恒吉 正澄
5
1福岡山王病院膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター センター長
2福岡山王病院膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター 医長
3国立病院機構九州医療センター消化器内科
4福岡山王病院膵臓内科・神経内分泌腫瘍センター 部長
5福岡山王病院病理診断科・神経内分泌腫瘍センター
pp.39-43
発行日 2020年12月21日
Published Date 2020/12/21
DOI https://doi.org/10.34449/J0118.01.01_0039-0043
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神経内分泌腫瘍(nueroendocrine neoplasm:NEN)は内分泌細胞や神経細胞から発症する腫瘍の総称である。NENは以前ではカルチノイド(がんもどき)と呼ばれてきたが,2010年のWHO分類により,NENはすべて悪性と定義され,カルチノイドという用語はカルチノイド徴候のみに用いられるようになった。最近,膵神経内分泌腫瘍(panNEN)に対する疫学調査が行われ,わが国の実態も明らかになってきた。PanNENの診断および治療においては,最新のWHO分類2017/2019によるgradingおよび正確な組織診断が重要である。さらに,腫瘍の機能性の有無,進達度,転移の有無を正確に評価し,腫瘍の分化度および悪性度に合わせた治療が必要である。
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