特集 各施設の感染症対策
6.個の飲食店(一般飲食店)の感染症対策を考える
貞升 健志
1
1東京都健康安全研究センター微生物部長
pp.41-46
発行日 2024年8月30日
Published Date 2024/8/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0108.08.01_0041-0046
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一般に飲食店での感染症対策としては,腸管出血性大腸菌感染症やノロウイルス感染症等に代表される食中毒対策を指すものであった.それらについての代表的な対策は,厚生労働省からの大規模調理施設衛生管理マニュアルに落とし込まれており1,2),基本的に,調理従事者や施設管理者の衛生管理目線の記載となっている.一方,2019年に発生した新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)では,「一般的な会食」における集団感染事例が数多く報告され,飲食店は時短営業や業界団体のガイドライン遵守等の対策を行い,どちらかというと,顧客を対象とした対策が中心となった.本稿では,個の飲食店での感染症対策を,食中毒ならびに感染症の側面から改めて考えてみたい.
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