誌上ディベート
ホルモン受容体陽性再発乳癌に対してがんゲノム遺伝子パネル検査を薦めるべきか 論点整理
南 博信
1
1神戸大学大学院医学研究科内科学講座腫瘍・血液内科学分野教授
pp.35-35
発行日 2023年5月30日
Published Date 2023/5/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.07.02_0035-0035
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癌の薬物治療において,標準治療が終了した患者あるいは終了が見込まれる患者に対して,腫瘍の遺伝子変化を網羅的に解析するがんゲノム遺伝子パネル検査が保険診療で実施できるようになって久しい。遺伝子の異常が積み重なると,癌の発生・増殖・転移に結びつくが,なかでもドライバー遺伝子など特定の遺伝子の変化が増殖に重要な癌があることが判明した。そのような癌では,異常に活性化したドライバー遺伝子の機能を抑制することで大きな抗腫瘍効果が得られる。ドライバー遺伝子は数多くあるが,その多くは個々の頻度は低い。そのような遺伝子を個別に検査していたのでは,時間も検体も浪費してしまう。●本企画「誌上ディベート」は,ディベートテーマに対してあえて一方の見地に立った場合の議論です。問題点をクローズアップすることを目的とし,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。また,特定の薬剤の誹謗をするものではありません。・論点整理/南博信・「推奨できる」とする立場から/田村研治・「推奨できない」とする立場から/河村美由紀/松本光史
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