誌上ディベート
40歳以上の閉経前ホルモン受容体陽性乳癌患者の術後ホルモン治療にLHRH-Aは併用すべきか 「すべきである」とする立場から
阿左見 祐介
1
1福島県立医科大学医学部腫瘍内科学講座
pp.40-45
発行日 2019年3月30日
Published Date 2019/3/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.05.01_0040-0045
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
乳癌診療ガイドライン2018年版によると,閉経前ホルモン受容体陽性乳癌に対する術後内分泌療法として,「タモキシフェンの投与を強く推奨する」「LHRH-Aとタモキシフェンとの併用を弱く推奨する」「LHRH-Aとアロマターゼ阻害薬の併用を弱く推奨する」とある。閉経前ホルモン受容体陽性乳癌患者の術後ホルモン治療の実際としては,タモキシフェン(TAM)単独を基本として臨床病期,術後病理所見,年齢などを勘案しLHRH-Aを追加することが一般的である。乳癌診療ガイドライン2018年版の根拠となったさまざまな試験,メタアナリシスに付け加え,2018年7月にN Engl J Medに発表されたSOFT試験とTEXT試験の統合解析の長期予後解析結果を考察に含めた。また,OncotypeDXによって化学療法の利益があると判断された場合のホルモン治療選択についても言及する。●本企画「誌上ディベート」は,ディベートテーマに対してあえて一方の見地に立った場合の議論です。問題点をクローズアップすることを目的とし,必ずしも論者自身の確定した意見ではありません。・論点整理/南博信・「すべきである」とする立場から/阿左見祐介/佐治重衡・「不要である」とする立場から/楠原正太/原野謙一
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.