Clinical Report
アルコール依存を持つ妊娠希望の女性例
湯本 洋介
1
1国立病院機構 久里浜医療センター精神科 医長
pp.40-42
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.12.01_0040-0042
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アルコール依存症の家族歴のある女性例である。COVID-19の影響によって依存に関する行動は急激に増えていることが指摘されており,在宅勤務が1日中アルコールを飲める環境への引き金となり,朝や昼休憩の間に飲酒することにつながっている1)。本症例も自宅勤務以降にアルコール依存症の症状が顕在化している。当ケースでは数ヵ月の断酒を維持したが再飲酒し,入院治療の選択に至っている。WHOはガイドライン上で医療従事者は最も早いタイミングで,アルコールや薬物に依存的な妊産婦に物質使用を中止するようにアドバイスし,必要かつ適切な医学的管理の元で解毒治療を提供するか,または紹介すると提案している2)。妊娠希望の例にも同様のことが言えるであろう。
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