特集 Special Article:
アルコール依存症治療に携わるさまざまな職種とその役割 6.アルコール依存症治療における医師の役割と貢献
佐久間 寛之
1
1国立病院機構さいがた医療センター 院長/Sai-DATディレクター
キーワード:
チーム医療
,
多職種連携
,
感情疲労
,
心理的安全性
,
チームマネジメント
Keyword:
チーム医療
,
多職種連携
,
感情疲労
,
心理的安全性
,
チームマネジメント
pp.33-36
発行日 2023年1月20日
Published Date 2023/1/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.11.01_0033-0036
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多職種連携が医療構造の基本となった今日,チーム医療のなかで医師に求められるものは変化している。依存症医療はパターン化が困難であるため,多職種による複数の視点のかかわりが必要である。治療チームには高い倫理観とヒューマニズムが求められる。医師はその牽引役,良心としてチームをまとめるべきである。同時に科学,医学の視点を忘れず,最新の知見を学び,現場にもち込む役割であることが望まれる。依存症医療は感情疲労を起こしやすい。治療方針をめぐって摩擦が起きることもしばしばである。医師はチームマネジャーとして対立・分断を防ぎ,チームのパフォーマンスが向上するように動くべきである。チームでは忌憚のない意見をいい合えるよう,心理的安全性が担保される必要がある。安全で居心地のよいチームをつくるため,医師が率先してマネジメントを行えば他職種も納得しやすい。医学の徒として,また良心的なマネジャーとして治療チームの牽引役が望まれる。「KEY WORDS」チーム医療,多職種連携,感情疲労,心理的安全性,チームマネジメント
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