特集 Special Article:
アルコール・薬物使用障害の診断・治療ガイドライン2018 4.薬物療法の観点から
宮田 久嗣
1
1東京慈恵会医科大学精神医学講座教授
キーワード:
アルコール・薬物依存症
,
薬物療法
,
診断・治療ガイドライン
,
断酒
,
飲酒量低減
Keyword:
アルコール・薬物依存症
,
薬物療法
,
診断・治療ガイドライン
,
断酒
,
飲酒量低減
pp.28-34
発行日 2018年10月1日
Published Date 2018/10/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0078.06.02_0028-0034
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アルコール・薬物依存症の薬物療法では,エビデンスレベルの高い治療薬は限定され,この領域に適応を取得した治療薬も多くはない。本稿では,アルコール・薬物使用障害の診断・治療ガイドラインの考え方を基軸にして,依存症の薬物療法を解説する。アルコール依存症では,断酒が最も確実な治療目標である。しかし,臨床現場では,アルコール依存症の重症度や治療への動機づけの程度に応じて,「断酒」と「飲酒量低減(節酒)」の二通りの治療目標の選択肢がある。その適応と治療法について概説する。アルコール以外では,ニコチンにおいてエビデンスレベルの高い治療薬が存在する。その他,精神刺激薬,オピオイド,幻覚薬,有機溶剤,ベンゾジアゼピン系薬物の依存症の薬物療法を,薬物摂取(節酒欲求),離脱症状,関連精神障害の治療に分けて概説する。「KEY WORDS」アルコール・薬物依存症,薬物療法,診断・治療ガイドライン,断酒,飲酒量低減
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