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近年のIT技術革新により,さまざまなことをパソコンやスマートフォンで代用できるようになった。2008年度(平成20年度)の厚生労働省の調査によると,この10年間で1日にパソコンなどの画面をみて仕事[Visual display terminal(VDT)作業]をする人は約2倍になったという報告がある1)。VDT作業とドライアイの関係が密接であることは今までの我々の研究でも報告しており,VDT作業時間が8時間以上と長くなると,ドライアイの有病率が高くなることがわかってきた2)。2020年4月7日,安倍新型コロナウイルス感染症対策本部長(当時内閣総理大臣)が新型インフルエンザ等特別措置法第32条第1項に基づき緊急事態宣言を発令し,テレワークを導入および推奨した関係で現在もテレワークを維持している企業が多くある。本稿においては,「気づいて!涙液トラブル啓発委員会」(委員:堀裕一先生,猪俣武範先生,山口剛史先生,著者)で実施した新型コロナウイルス(コロナ)禍における緊急事態宣言下のテレワークが眼に与える影響をインターネット調査にて明らかにしたので報告する。方法として,株式会社ジャパン・マーケティング・エージェンシーに登録されている全国20〜69歳までの男女(各年代別に100名ずつ)合計1,000名(平均年齢44.7歳)に対して,2020年6月23〜25日にわたり調査結果を研究発表に使用すると同意取得の上,アンケートを実施した。集計時の結果は2020年6月1日時の総務省の人口推計母集団によりウェイトをかけ,統計解析を実施した(表1)。「KEY WORDS」コロナウイルス禍,ドライアイ,テレワーク,QOL,気づいて!涙液トラブル啓発委員会
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