Glaucoma Expert Discussion
緑内障患者の眼表面管理
杉山 和久
1
,
木内 良明
2
,
川瀬 和秀
3
,
堀 裕一
4
,
高 静花
5
1金沢大学医薬保健研究域医学系眼科学教授
2広島大学大学院医系科学研究科視覚病態学教授
3岐阜大学大学院医学系研究科眼科学講座臨床教授
4東邦大学医療センター大森病院眼科教授
5大阪大学大学院医学系研究科脳神経感覚器外科(眼科)助教
pp.15-23
発行日 2015年8月31日
Published Date 2015/8/31
DOI https://doi.org/10.34449/J0024.01.50_0015-0023
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「緑内障点眼液の眼表面への影響」杉山(司会):慢性疾患である緑内障治療の目的は「一生涯,日常生活可能な視機能を維持すること」であり,そのためには最もエビデンスの高い眼圧下降を目指した治療を一生涯続ける必要があります.もちろん手術療法もありますが,実臨床では圧倒的に点眼治療が多く,眼圧のコントロール状態により1剤から2剤・3剤・4剤へと点眼数が増える症例も少なくありません.その際,副作用として角膜や結膜の上皮障害などが報告されており,眼表面への影響にも十分注意を払った治療を進めることが重要となっています.そこで今回は,眼表面管理の意義と,眼表面にも配慮した点眼薬の選択,および角膜上皮障害の診断・治療のポイントについて,緑内障専門医と角膜専門医をお招きして,討議したいと思います.まず,点眼治療中の緑内障患者における眼表面障害の頻度については,どのような報告があるでしょうか.
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