連載
グラビア・目で見るホルモンと行動 ―代謝から見たエストロゲンと不安・抑うつ―
和田 努
1
,
笹岡 利安
2
1富山大学学術研究部薬学和漢系病態制御薬理学 講師
2富山大学学術研究部薬学和漢系病態制御薬理学 教授
pp.4-7
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.28.04_0004-0007
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女性は男性に比べ,双極性障害を含む気分障害の罹患率が高く,その発症の一因に女性ホルモンであるエストロゲンの影響が示唆されている1)。また,“マタニティーブルー”や“更年期うつ”などはエストロゲンレベルの変動に伴いうつ病が好発することを示している。しかし,更年期うつの治療法として用いられるホルモン補充療法(hormone replacement therapy;HRT)の治療成績は臨床研究により異なり,必ずしも良好とはいえない2)3)。さらに,更年期に伴う代謝機能の悪化も二次的にうつ病発症に関わる可能性がある。
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