連載 Medical Scope
多発性硬化症における認知機能評価の現況
新野 正明
1
,
宮﨑 雄生
2
1北海道医療センター臨床研究部 部長
2北海道医療センター脳神経内科 医長
pp.69-73
発行日 2021年10月20日
Published Date 2021/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.10_0069-0073
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多発性硬化症(multiple sclerosis:MS)の症状は,これまで身体障害,特に歩行障害を中心に評価されることが多かったが,最近,それ以外の所見にも注意を払うべきという考えが広まりつつある。わが国でも,その1つである認知機能障害が注目されつつあり,日本人MS患者の認知機能に関する研究結果が報告されるようになってきた。本稿では,これまで欧米を中心に報告されてきたMSにおける認知機能障害の特徴や,それを評価するためのバッテリーを日本人のデータを含めて解説するとともに,わが国で認可されている疾患修飾薬が,MSの認知機能障害進行に対してどのように影響するのかなどに関して概説する。
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