特集 花粉症の基礎・臨床Overview
花粉症の最新治療の使い分け
後藤 穣
1
1日本医科大学耳鼻咽喉科 准教授
キーワード:
第二世代抗ヒスタミン薬
,
鼻噴霧用ステロイド薬
,
貼付薬
,
舌下免疫療法
,
抗IgE抗体療法
Keyword:
第二世代抗ヒスタミン薬
,
鼻噴霧用ステロイド薬
,
貼付薬
,
舌下免疫療法
,
抗IgE抗体療法
pp.23-27
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.04_0023-0027
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アレルギー性鼻炎・花粉症の治療の原則は,抗原除去・回避,薬物療法,アレルゲン免疫療法,手術療法の4つがある。近年,薬物療法では複数の抗ヒスタミン薬が新しく上市された。また舌下免疫療法ではスギ舌下錠が市販され舌下液よりも高い有効性を示し,スギ舌下錠とダニ舌下錠の併用も安全性の高い治療法であることが臨床研究で確かめられた。2019年12月にはアレルギー性鼻炎領域では世界初のバイオ製剤(抗IgE抗体療法)が重症花粉症に対して適応追加された。抗ヒスタミン薬や舌下免疫療法は軽症から最重症までの患者に用いられ,抗IgE抗体療法は重症以上のスギ花粉症に対して使用できる。即効性という観点では抗ヒスタミン薬や抗IgE抗体療法を,じっくりと治療できるのであれば舌下免疫療法を選択する。「KEY WORDS」第二世代抗ヒスタミン薬,鼻噴霧用ステロイド薬,貼付薬,舌下免疫療法,抗IgE抗体療法
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