特集 ACO:喘息とCOPDのオーバーラップ
発症と疫学
平田 一人
1
1大阪市立大学大学院医学研究科呼吸器病態制御内科学教授
pp.17-22
発行日 2017年7月20日
Published Date 2017/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.07_0017-0022
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わが国でも人口の急激な高齢化などにより,高齢者喘息や慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)が増加しつつあり,喘息,COPDともに約500~600万人の患者数が推定されている日常よく経験される呼吸器疾患である。安定期の両疾患はいずれも気道炎症を基本とするが,炎症の性質が異なり,ステロイド薬に対する反応性の違いなどからも異なる疾患と考えられている場合が多い1)-4)。しかし両疾患の臨床症状には類似点も多く,特に喫煙歴のある高齢者喘息の場合は両者が合併していると考えられる症例も少なくない。また難治性喘息の1つの寄与因子にCOPDが報告されており,逆に喘息合併のCOPDは予後が悪いことも示されている。「key words」ACO,発症,疫学
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