特集 がん免疫療法:最近の進歩と展望
特集にあたって ―がん免疫療法と腫瘍免疫学の進歩と今後の展望
河上 裕
1
1慶應義塾大学先端医科学研究所細胞情報研究部門教授
pp.7-7
発行日 2016年10月20日
Published Date 2016/10/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.10_0007-0007
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長年,動物腫瘍モデルの結果から期待されてきた腫瘍抗原特異的T細胞をエフェクター細胞とするがん免疫療法が,免疫チェックポイント阻害薬(PD-1/PD-L1,CTLA-4)と培養T細胞(腫瘍浸潤T細胞,TCR/CAR遺伝子導入T細胞)を用いる養子免疫療法として,さまざまながんで,標準がん治療に不応な進行がんに対しても持続する腫瘍縮小・延命効果が臨床試験で示され,実用化が進んでいる。Science誌はcancer immunotherapyを2013年度Breakthrough of the Yearに選び,今,世界中のアカデミアと企業でがん免疫療法の開発が進められている。今後,PD-1/PD-L1阻害を中心に,多くのがんでの承認が期待されている。
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