特集 小児の治療方針
15 新生児
胎便吸引症候群
菅野 啓一
1,2
1菅野小児科医院
2盛岡医療センター小児科
pp.883-885
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000410
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胎便吸引症候群(MAS)は,広義の吸引症候群の1つである.胎児低酸素状態に起因して発生した胎便排泄が原因であるとされる.
排泄された胎便によって混濁した羊水を,嚥下することで生じる気道のair trappingと,炎症による肺実質障害が重篤な呼吸症状を引き起こすとされている.
循環障害である新生児遷延性肺高血圧症(persistant pulmonary hypertention of the newborn:PPHN)を合併する率が高く,重篤な経過をたどる可能性が高い疾患である.
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