Medical Scope
胎便吸引症候群の発生時期
島田 信宏
1
1北里大学医学部産婦人科
pp.349
発行日 1998年4月25日
Published Date 1998/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611901921
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胎便吸引症候群(MAS:mechonium aspiration syndrome)は以前には羊水多量吸引症候群(略語は同じくMAS:massive aspiration syndrome)と言われていました。ともに,分娩時に多量の羊水を肺胞内に吸引したために呼吸障害を起こす新生児の疾患です。
その後の研究で,きれいな羊水はかなり肺胞に吸引されていても,吸収されてしまうので呼吸障害はそれほど重症にならず予後も良好なことから,胎便を含んだ混濁した羊水を肺胞に吸引した新生児が重症の呼吸障害に陥り,予後が悪いことがわかり,胎便吸引症候群と名称が変わりました。
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