特集 全身をみて,腎・尿路疾患に気づく
序文
神田 祥一郎
1
1東京大学医学部小児科
pp.129-129
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000031
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腎臓は肝臓と同様に「沈黙の臓器」といわれることがあります.それは,よほど機能が低下しない限り,むくみや倦怠感などの自覚症状が現れにくいからです.症状の出現が遅いために,腎疾患の存在に気づいたときにはすでに腎機能障害が進行しているということもあるくらいです.それでも成人8人に1人が慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)を有している時代ですので,小児と比べると成人は腎疾患の存在に気づきやすいでしょう.一方,小児は症状が現れにくいことに加え頻度が低いことから,慢性腎臓病を早期診断することはとても難しいです.
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