特集 ホルモン療法の使い分けと使用中・使用後のあるある
Ⅰ.生殖可能年齢の病態あるある
11.プロゲストーゲンによる早産防止効果―エビデンスの現状―
永松 健
1
1国際医療福祉大学医学部産婦人科
キーワード:
早産
,
頸管短縮
,
プロゲスチン
,
プロゲステロン
Keyword:
早産
,
頸管短縮
,
プロゲスチン
,
プロゲステロン
pp.1027-1031
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000853
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要旨
プロゲステロンは妊娠維持に不可欠のホルモンであり,ヒトではプロゲステロンの産生部位が,妊娠9週までは妊娠黄体であるのに対してそれ以降は胎盤へと移行する.プロゲステロンの生物学的作用は生殖臓器,乳腺への直接作用以外に抗炎症作用や細胞機能分化の促進など多岐にわたり,それらが総合的に作用して妊娠維持に寄与している.近年プロゲスチン製剤による早産予防効果に関してはエビデンスが集積されており,早産既往や頸管短縮などのリスク因子を有する妊婦に対する効果が確立している.本稿では,早産管理におけるプロゲスチン製剤の使用について近年のエビデンスを整理しながら,日本国内の課題についてまとめる.
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