特集 図表・チャートでパッと理解! ここまでわかった産婦人科の病態生理
第2章 腫 瘍
1.乳がん診療(ライフステージとの関連性)
土橋 一慶
1
,
加藤 剛志
2
1千川産婦人科医院
2徳島大学病院地域産婦人科診療部
pp.162-164
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000153
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Point
乳がん診療は,女性のライフステージを中心としたエストロゲン,プロゲステロンなどの卵巣関連ホルモンの標的臓器への関与を中心とした遺伝子異常を含めた予防,さらには死亡率減少効果を有する検診方法の確立による乳がん早期発見,乳がんと診断された組織学的な生物学的特徴をもとに手術療法を中心とした有効な術前・術後補助療法の分析とその方法,さらに再発治療をも含めた術後10年間の長期にわたっての管理方式,など多岐にわたっている.それぞれ連続性・関連性を有しているが,臨床的にはその立場での専門性・独立性を有しながら著しい変化・進歩を遂げている.その結果,円滑な連携診療の確立によって,予後の改善とともに,社会生活面におけるQOLの改善だけでなく,予防医学への積極的な関与方式も現実的となってきている.本稿では,基本的な事項について解説する.
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