特集 がんに強くなる! 素朴な疑問から最新のエビデンスまでドクター勝俣ががん外来診療まるっと答えます
3章 がんの診断・治療
6 オンコカルディオロジーとは? がんと循環器の接点を教えてください
志賀 太郎
1
1がん研究会有明病院腫瘍循環器・循環器内科
pp.129-141
発行日 2026年3月25日
Published Date 2026/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001735
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1 がん治療に関連して,心筋障害・心不全,虚血性心疾患,血栓塞栓症,高血圧,肺高血圧症,脳卒中などの心血管疾患を合併するリスクも上昇する.
2 がん治療中の循環器疾患の発症は,心血管疾患の重大性が患者予後に影響を与えるのみならず,適切ながん治療の遂行の妨げにもなり,がん予後への悪影響も及ぼす.
3 アントラサイクリンなどがん治療に関連して生じる心機能障害をCTRCD(cancer therapy-related cardiac dysfunction)という.
4 虚血性心疾患のリスクは5FUなどのフッ化ピリミジン系薬剤のほか,血管新生阻害薬,シスプラチンなどでもリスクが上昇する.また,胸部放射線療法後の晩期合併症としての虚血性心疾患も重要な課題である.
5 がん患者は担がん状態であることで血栓症を合併しやすくなるうえ,様々ながん治療自体も血栓症合併リスクを上昇させる可能性がある.がん患者は静脈血栓症,動脈血栓症ともにリスクが高くなる.
6 がん患者の血栓症への抗凝固療法は,活動性がんを合併した状態では,出血リスクに注意しつつ期限を設けず長期間の治療継続を検討することが多い.

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