特集 消化器不定愁訴 スッキリ解決で患者満足度アップ!
ねらい
土屋 輝一郎
1
1筑波大学医学医療系消化器内科
pp.1001-1001
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001473
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消化管は腹部症状を自覚しやすい臓器であり,嘔気,食欲不振,腹部不快感,排便異常など様々な症状を訴えて患者が受診する場面が多い.しかしながら,医師側は不定愁訴をクリアに解決することに難渋されていることと思う.軽度の症状のみで検査を行うと非常に多くの患者に対して内視鏡検査やCT検査を行うこととなり,患者負担や医療経済的にも効率が悪くなる.一方で,全く検査しないと重大な疾患を見逃すことも危惧される.また重い症状の患者に対して各種検査を施行しても器質的所見を認めない場合,不定愁訴のみを軽快へと導く治療に難渋する.患者は症状を自覚していることからも治療開始まで長い時間をかけることができず,短期間で適切な診断と治療介入の必要に迫られる.特にクリニックや市中病院ではそのような患者が多く受診しており,一般内科医師や若手医師にとって早期に解決したいニーズが高まっていると思われる.

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