特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
B.確定診断に用いる検査
39.薬剤感受性の遺伝子検査[遺伝子関連検査・染色体検査]
松井 啓隆
1
1国立がん研究センター中央病院臨床検査科
pp.340-342
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001290
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Summary
1.UGT1A1は化学療法薬である塩酸イリノテカンの代謝にかかわる酵素の1つで,本酵素をコードする遺伝子の多型により塩酸イリノテカンの副作用の頻度や程度が予測される.
2.NUDT15はチオプリン製剤の代謝にかかわる酵素の1つで,本酵素の活性が低下する遺伝子多型をもつ場合には,本薬剤の副作用が強く出現することが予想される.
3.これらの遺伝子多型を測定する検査が保険収載されている.薬剤使用前には遺伝子多型を測定し,必要に応じて投与量を調整することを考慮する.

Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.