連載 注目の新薬
ウゴービ®(セマグルチド)
小野 啓
1
,
横手 幸太郎
1
1千葉大学大学院医学研究院内分泌代謝・血液・老年内科学
pp.1045-1048
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000917
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セマグルチドとは?
セマグルチドは,GLP-1受容体作動薬(glucagon-like peptide-1 receptor agonist:GLP-1RA)とよばれる薬剤の1種である.GLP-1(グルカゴン様ペプチド1)は食事摂取に伴い小腸L細胞から分泌されるホルモンであり,膵β細胞に働いて血糖依存的にインスリン分泌を促進させる.このGLP-1はDPP-4(ジペプチジルペプチダーゼ4)により半減期約2分で分解されるが,DPP-4により分解されないようにアミノ酸変異を導入した薬剤がGLP-1RAである.セマグルチドはアルブミンの脂肪酸結合部位に特異的に親和性をもつ側鎖をもたせることにより,血中の半減期が約1週間となっている.
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