特集 ココが変わった 肥満症診療の最前線
肥満症の治療と管理
肥満症の食事療法
澤田 実佳
1
,
窪田 直人
1,2
1東京大学医学部附属病院病態栄養治療部
2東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
キーワード:
減量・代謝改善手術
,
高齢肥満者
,
超加工食品
,
食事時間
Keyword:
減量・代謝改善手術
,
高齢肥満者
,
超加工食品
,
食事時間
pp.173-178
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000583
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Headline
・摂取エネルギー量の設定に用いる目標体重は従来BMI 22kg/m2の標準体重が用いられてきたが,最も死亡率が低いBMIには一定の幅があり年齢によっても異なるため,年齢や個々の状況に応じて個別に設定する.
・外科・代謝改善手術例の食事療法の目的は,術前は合併症リスクの低減のための減量と潜在的な栄養障害の改善,術後は低栄養やリバウンドの防止である.
・肥満高齢者は減量によってサルコペニア,骨量減少,認知機能低下のリスクを高める可能性があることから,減量の程度は最低限にとどめ,適切な食事療法と可能であれば運動療法を並行して行う.
・減量には摂取エネルギーの制限が最も有効であるが,食事を摂る時間や回数,内容の見直し,特に,加工度の低い食品を選択することなども検討するとよい.
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