特集 ポストコロナ時代の感染症診療
第II章 感染症診療各論
[3]頭頸部感染症
1 内科医も知っておきたい眼感染症
佐々木 香る
1
1関西医科大学眼科学教室
pp.71-75
発行日 2023年3月23日
Published Date 2023/3/23
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000129
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Summary
1.発熱患者の診察時,結膜充血に遭遇することが多く,涙液を関しての感染伝播に注意が必要である.
2.新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)による結膜炎に比べ,アデノウイルスによる結膜炎はより強い伝播力をもつ.
3.淋菌性結膜炎やクラミジア結膜炎などは全身疾患であり,抗菌薬点眼だけで放置してはいけない充血もある.
4.免疫抑制患者においては,ヘルペスによる眼感染症,肝膿瘍に伴う転移性細菌性眼内炎や中心静脈高カロリー輸液(IVH)患者にみられる真菌性眼内炎も注意を要する.
5.兎眼を呈する意識障害患者では,容易に細菌性角膜炎を併発し穿孔することもある.
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