特集 知っておきたい肝胆道疾患診療の最近の話題
各論:非腫瘍性疾患
原発性硬化性胆管炎(PSC)
水野 卓
1
,
伊佐山 浩通
2
1埼玉医科大学消化器内科・肝臓内科
2順天堂大学医学部消化器内科学講座
キーワード:
原発性硬化性胆管炎
,
疫学
,
診断
,
治療
Keyword:
原発性硬化性胆管炎
,
疫学
,
診断
,
治療
pp.81-85
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000018
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1 原発性硬化性胆管炎(PSC)の原因は不明であるが,自己免疫や腸内細菌,胆管上皮の細胞老化などの関与が推定されている.
2 わが国の有病率は0.95人/10万人と欧米と比べてかなり低く,発症年齢分布には30歳代と60歳代の2つのピークが存在する.
3 PSCの診断は,胆管癌やほかの硬化性胆管炎を除外することがまず重要で,診断基準では特徴的な胆管像の存在が重視されている.
4 根本的な治療は肝移植のみであり,現時点では有効な薬物療法は存在しない.dominant strictureに対する内視鏡的バルーン拡張術は適応を慎重に選択して行うべきである.
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