特集 動脈硬化進行予防のための肥満・脂質異常診療戦略
動脈硬化の病態・早期診断法・リスク 動脈硬化のリスクとしての肥満症・メタボリックシンドロームの臨床的位置づけ
益崎 裕章
1
,
山城 清人
,
竹本 のぞみ
1琉球大学 大学院医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座(第二内科)
キーワード:
危険因子
,
ライフスタイル
,
動脈硬化症
,
メタボリックシンドローム
,
肥満症
,
腹腔内脂肪
,
筋肉減少症
,
消化管微生物叢
Keyword:
Arteriosclerosis
,
Obesity, Morbid
,
Life Style
,
Gastrointestinal Microbiome
,
Risk Factors
,
Metabolic Syndrome
,
Sarcopenia
,
Intra-Abdominal Fat
pp.1293-1297
発行日 2020年10月1日
Published Date 2020/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00697.2021018142
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<Headline>1 肥満症・メタボリックシンドロームは動脈硬化性疾患に対する高リスク群である。2 メタボリックシンドロームは内臓脂肪組織の過剰な蓄積を発症基盤としており、内臓脂肪組織から分泌される種々の生理活性物質の多寡が病態形成にかかわる。3 メタボリックシンドロームは動脈硬化性疾患の進展阻止を目指す予防医学的疾患概念であり、内臓脂肪を減らすような生活習慣の改善が求められる。4 現在、明らかな健康障害がなくても内臓脂肪組織の過剰蓄積があれば将来の動脈硬化性疾患リスクが高い群とみなし、メタボリックシンドロームに分類される。5 肥満症・メタボリックシンドロームの発症基盤として、食嗜好の偏りや依存的食行動に代表される脳機能の異常や腸内フローラのバランス異常が注目されている。
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