特集 災害時の小児医療~災害の経験を今後に活かす~
原発事故と広域避難、その後 子どもたちの健康状態、疾病構造の変化
細矢 光亮
1
1福島県立医科大学 小児科
キーワード:
脂質異常症
,
甲状腺腫瘍
,
災害対策
,
精神保健
,
肥満
,
疾病構造
,
母子保健
,
小児の健康
,
福島原発事故
Keyword:
Disaster Planning
,
Obesity
,
Mental Health
,
Child Health
,
Thyroid Neoplasms
,
Maternal Health Services
,
Fukushima Nuclear Accident
,
Dyslipidemias
pp.363-369
発行日 2021年3月1日
Published Date 2021/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2021146125
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●肥満と脂質代謝異常の割合は、震災後増加した可能性があり、その後肥満傾向は改善し、それに遅れて脂質代謝異常も改善傾向にある。●甲状腺超音波検査により発見される甲状腺がんについては、総合的に判断して、放射線の影響は考えにくい。●子どものこころの健康度は震災直後に比べると改善したが、ハイリスク率が高い傾向は依然続いている。●福島県の早産率、低出生体重児出生率、および先天異常発生率は、他都道府県と比較して増加が認められない。●子どもの健康への影響を正確に評価するためには、長期にわたる調査が不可欠である。
Copyright© 2021 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.