特集 たかが便秘、されど便秘-小児の便秘を科学する
そもそも便秘って何?(総論) 将来的な合併症とは
伊崎 智子
1
,
小幡 聡
,
宮田 潤子
,
田口 智章
1九州大学 大学院医学研究院小児外科学分野
キーワード:
宿便
,
大腸炎-虚血性
,
腸穿孔
,
直腸疾患
,
腹膜炎
,
便秘
,
慢性疾患
,
直腸瘤
,
宿便性潰瘍
,
粘膜脱症候群
Keyword:
Rectocele
,
Fecal Impaction
,
Rectal Diseases
,
Chronic Disease
,
Constipation
,
Colitis, Ischemic
,
Intestinal Perforation
,
Peritonitis
pp.739-743
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020265385
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
●小児期発生の慢性便秘はいったん治療が成功しても高率に再発し、5歳以上の便秘患児の25%程度が成人の便秘へ移行し、治療で寛解しても成人期での累積再発率は7年で40%とされる。●成人、特に高齢者では、長時間の臥床、合併する基礎疾患などにより、宿便潰瘍、虚血性腸炎、閉塞性腸炎などを発症し出血、消化管穿孔、敗血症などを合併し致死的状態となりうる。●便塊による閉塞により糞便宣塞を起こし、支持組織の脆弱化とともに排泄時のいきみが強くなることで、直腸粘膜脱、直腸瘤などを合併する。
Copyright© 2020 SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.