特集 変わりつつある免疫不全症
特徴的な免疫不全症 免疫不全症にみられる悪性腫瘍の特徴
笹原 洋二
1
1東北大学 大学院医学系研究科小児病態学分野
キーワード:
Interleukin-10
,
Wiskott-Aldrich症候群
,
リンパ腫-びまん性大細胞型B細胞性
,
オーダーメイド医療
,
機能獲得型変異
,
原発性免疫不全症
Keyword:
Lymphoma, Large B-Cell, Diffuse
,
Interleukin-10
,
Gain of Function Mutation
,
Primary Immunodeficiency Diseases
,
Wiskott-Aldrich Syndrome
,
Precision Medicine
pp.341-344
発行日 2020年3月1日
Published Date 2020/3/1
DOI https://doi.org/10.34433/J00642.2020162896
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●悪性腫瘍を合併する免疫不全症には、毛細血管拡張性運動失調症関連疾患、Wiskott-Aldrich症候群(WAS)、高IgE症候群、分類不能型免疫不全症などがある。●特にWASにおいてはびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫(DLBCL)の合併が多い。●WASとIL-10シグナル異常症は炎症性腸疾患を発症し、同じくDLBCLを合併する。●同じ遺伝子内の生殖細胞系列の機能喪失変異と体細胞系列の機能獲得変異の違いにより、それぞれ免疫不全症と悪性腫瘍を発症することが解明されてきた。
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